text by 秦理絵 / photo by 冨田味我
アリーナツアーに連動したソロインタビューの第二弾は中西雅哉。昨年9月にスタートしたバンド最大規模の全国ワンマンツアー「Kisses and Kills Tour 2018-2019 A/W」のアリーナシリーズも名古屋と神戸を終えて、残り2公演の折り返し地点を迎えた。ここまでライブハウスで培ってきた経験のすべてをぶつけて挑んでいる初のアリーナツアーで、どんな葛藤や発見があったのか。並行して開催している初のファンクラブツアー「BKW!! Premium Party ~最初の晩餐~」で抱いたファンへの想いなど、たっぷり語ってもらった。
スタッフとの信頼関係のなかで作り上げている「Kisses and Kills Tour」
- ------アリーナツアーの名古屋と神戸が終わりましたが、やはり内容的にはブラッシュアップされていってるんですか?
- そうですね。公演の期間が空くことで、ツアーファイナルに向けてどんどん良くしていきたいっていう部分では、けっこうシビアな話をすることが多いんです。もちろんライブハウスでも、やりたいことを具現化していくツアーをやってきましたけど、それを1万人規模の演出でやると、まだまだ自分の経験不足を感じるところが多いし、自分たちの想像とは違う見え方をするんじゃないかっていう不安もあって。いろいろなスタッフの意見を聞かないといけないし、尊重しないといけないなっていうのを感じてるんです。
- ------「お客さんにどう伝わるかが不安だった」というのは、シゲくんも言っていました。
- ライブハウスでやってきたときは、近い距離でオーラルの人となりが伝わってたし、拓也の言葉が届いてる感覚もあったんですけど、アリーナの規模になると、それすらも不安になるんですよ。この演出は自己満足で終わってないかな?とか。そういうとき、うちの各セクションは……音響にしろ、照明にしろ、デビューのころから同じスタッフでやってるところが多いから、オーラルに愛情をもってやってくれてるんですよね。だから、僕らがやりたいことに対して、「あそこは違うんじゃないか」とかも言ってくるんですよ。